大豆とコーンは、日本国内の自給率が大豆は4%前後、コーンは0%(穀類としての分類)で、供給のほとんどを輸入に頼っています。そのため、世界最大の穀物先物取引所であるシカゴ取引所の価格動向、及び為替の動向が東京市場に大きな影響を与えます。大豆とコーンの主要生産国は、米国、ブラジル、アルゼンチンです。特に最大の生産国である米国での生育状況には注意が必要で、天候相場期と呼ばれる4月〜9月間は米国中西部での天候次第で価格が乱高下する可能性もあるため注意が必要です。一方、需給相場期と呼ばれる10月〜3月間は世界的な需給の動向及び南米諸国での生育動向がポイントになってきます。
同時に注目されるのが中国の動向です。中国は当初穀物類の輸出国でしたが、高度経済成長に伴う食肉消費量の増加を受けて、飼料用としての大豆、コーンの需要が増加しています。特に大豆に関しては自給率は95年を境に100%を割り込み、2005年度は38%まで落ち込んでおり、その結果世界最大の輸入国となっています。一方のコーンに関しても現在の自給率は90%前後ですが、今後は75%前後まで落ち込み、これに伴い輸入量が増加することが予測されています。生産国同様に主要消費国の動向にも目を配る必要があります。
情報の種類 | 情報内容 | 市場への 影響度 |
更新日時 |
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大豆圧砕マージン | 米国内の大豆需給動向の把握に役立ちます。 | ◎ | 海外毎営業日 |
輸出検証高 | 米国の輸出動向の把握に役立ちます。 | ◎ | 海外月曜日 |
輸出成約高 | 米国の輸出契約状況を示しています。 | ◎ | 海外木曜日 |
CBOT穀物在庫状況 | 実際の需給動向を表します。 在庫の増減で過不足状態を把握できます。 |
◎ | 海外火曜日 |
USDA需給報告 | 米国の今年度の生産見通しから在庫予測まで。需給見通しを立てるには無くてはならない報告です。 | ◎ | 毎月10日前後 |
海外情報 | 生産国、需要国の動向把握に役立ちます。 | ○ | 海外毎営業日 |
CFTC建玉明細 | シカゴ市場の人気動向を反映した情報です。 特にファンド筋の動向に注意が必要です。 |
○ | 海外金曜日 |
年間需給 | 長期的な需給の流れを把握するのに必要です。 | ○ |
1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 | |
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大豆 | 需給相場期 | 作付期 | 開花 着サヤ期 |
結実 成熟期 |
収穫期 | 需給相場期 | ||||||
コーン | 需給相場期 | 作付期 | 開花 受粉期 |
成熟期 | 収穫期 | 需給相場期 |